Die Quittung　（2003）★2004.03.26掲載

ディー・クヴィトゥング-受領証

監督:ニキ・シュタイン

出演:ヤン・グレゴーァ・クレンプ、カタリーナ・タールバッハ、ハイコ・ドイチマン、アンケ・セヴェニッヒ、パオラ・パオル、

ヴェラ・ヴァイスブロート他

オラフ、ベアトリース、クリスティアン、マリーナ、ヴァルテンベルク警部

オラフ（クレンプ）とマリーナ（パオル）夫妻とクリスティアン（ドイチマン）とベアトリース（セヴェニッヒ）夫妻が10年前に始めた高級レストランは順調に今日まで続いてきた。レストランの名義はベアトリースのものになっているが、4人で築き上げてきたレストランだ。4人は10周年記念のお祝いをして、変わらぬ友情とこれからの発展を祝う。コックのオラフは買出しから下ごしらえまで自らこなしていて、この日も先に一人自転車で帰宅しようとしていると大雨が降ってきてレストランに戻ると、妻のマリーナとクリスティアンが抱き合っていた。その後も、尾行して二人がホテルに入っていくところを目撃するが、二人には何も知らない振りをしていた。クリスティアンはレストランの高級ワインを密売していることがばれそうになり、問題が発覚する前にベアトリースを殺害する。しつこく付きまとう女警部ヴァルテンベルク（タールバッハ）はクリスティアンに目をつけていたが、マリーナが彼のアリバイを作っていたため証拠がつかめないでいた。オラフも何も知らない振りをする、頼りなさそうなおとなしいオラフであるが、復讐のため完璧なアリバイを作ってマリーナを殺害し、クリスティアンが犯人として逮捕されるように企てる。女警部ヴァルテンベルクはレストランの経営者となったオラフが犯人だと薄々気づいていて捜査打ち切りとなった後も、只で、おいしいものをいただきにオラフのレストランを訪れる。タールバッハ独特の不気味な笑いがその役柄とマッチしている。以下余談ですが・・・ケルン出身の私の夫がタレントのハラルド・シュミットのバースディーパーティーに行った時にタールバッハにも会ったそうですが、しゃべり方もしぐさもドラマもそのまま地を演じているような気さくな人だそうです。ハラルドはその当時、彼の所に訪問してきた人の顔写真を集めて壁に貼りつけていたということです。(MICK)

Ein seltsames Paar　（2004）★2004.03.26掲載

アイン・ゼルツザメス・パァー

監督:ドリス・ドリエ （ドーリス・デリエ）

出演:ウーベ・オクセンクネヒト、ハイナー・ラオターバッハ、クリストフ・マリア・ヘルプスト、グスタフ・ペーター・ヴェーラー、

アーミン・ローデ、ウルリーケ・クリーナー、ペトラ・ツィーザー、ユリア・トゥルナオ他

　　　　　　オスカーとフェーリックス　　　　　　アーミン・ローデ、クリストフ・マリア・ヘルプスト、グスタフ・ペーター・ヴェーラー

私の好きなドイツの女流監督の一人、ドリエ監督の作品。1985年のドリス・ デリエ監督の「メナー」のコンビ、オクセンクネヒトとラオターバッハのコンビによる「おかしな二人」（ジャック・レモン、ウォルター・マッソー主演）のドイツ語版。きれい好きで神経質なフェーリックス（オクセンクネヒト）は家族から見放され、離婚して6ヶ月一人暮らしをしている友人のオスカー（ラオターバッハ）の所に居候することになった。フェーリックスは掃除、洗濯、炊事何でもこなし、部屋をきれいに保っていたが、オスカーはそれに耐えられなくなってきた。正反対の性格の二人は数週間で決裂するが、なぜかお互い気になってしょうがない。最後まで笑えるジョークが盛りたくさんのコメディー。(MICK)

Klassentreffen　（2004）★2004.03.26掲載

クラッセントレッフェン

監督:マルク・ヘルテル

出演:フランク・ギーリンク、ヨハン・フォン・ビューロー、リザ・マルティネック、バーバラ・フィリップ他

ハイスクール卒業時にカメラの前でそれぞれが夢を語り、それぞれの道を歩き出した。15年後、同級会で仲の良いクラスメートたちが再開する。みんなの夢は果たされたのか？それそれが興味深々である。ビデオで語るところから現在までのそれぞれのエピソードが同級会当日に落ち合う。ロックンロールでアメリカでの成功を夢見たニック（ビューロー）、親の後を継ぐために憧れの職業に就くのを断念したニックの元恋人コニー（マルティネック）。医者になるために医大に進んだタニヤ（フィリップ）は結婚をして大学を中退したが夫の浮気が原因で離婚直前の状態にある。最初はそのことを隠していたが、この男の為に自分の夢を捨てたことを悔やんで酔った勢いで、シュッツェ（ギァーリンク）に事実を打ち明ける。シュッツェはニックのバンドの仲間であるが地元に残り、事故で亡くなった恋人のことを忘れようとしていた。(MICK)

Im Schatten der Macht　(2003)★2004.03.26掲載

イム・シャテン・デァ・マッハト

監督:オリヴァー・シュトルツ

出演:ミヒァエル・メンドル、ユルゲン・ヘンチ、ディーター・プファッフ、バーバラ・ル ードニック、マティアス・ブラント、

ルドルフ・コヴァルスキー、マルクス・ボイセン、ウルリッヒ・ミューェ、フェリックス・アイトナー他

　　　ヴィリー・ブラントと秘書、秘書を演じるブラントの息子マティアスとメンドル　　　　　　　ブラントの妻役ルントニック

　　ヘルベルト・ヴェーナー役のヘンチ　　　　　　ヘルムート・シュミット役のボイセン　　　　　　ハンス・D・ゲンチャー役のプファッフ

1969年からドイツ連邦首相に在任したヴィリー・ブラント。1974年5月、信頼していた秘書ギュンター・グィラオメが東ドイツのスパイであったことが発覚して引責辞任するそのいきさつを描いたドラマ。この映画のもうひとつの話題は、ブラントの実の息子マティアス・ブラント（劇場俳優）が、父を裏切ったスパイ役を演じている。マティアスは「話題のネタとしてこの役を演じたのではなく、小さい頃に会ったことのある父親の秘書が長期に渡って、いかに二人の主人に使えることができたのか、その立場を演じてみたかった。」とインタビューに答えている。著作者でもあるシュトルツ監督は、「今日も解明されていない謎が残る事件なのでドキュメンタリーではなく、自分のヴァージョンで書き上げた。」と語っている。(MICK)

Endlich S e x !　(2003)★2004.06.02掲載

エンドリッヒ・セ/ッ/ク/ス

監督:クラウス・クネーゼル

出演:ヤスミン・シュヴィァース、ギル・オーファーリム、クリスティアン・ブリューメル、フランツィスカ・シュラットナー、

エファ・ハスマン他

高校生サスキア（シヴィァース）は、どうしても17才で処女を失たいと幼なじみのハネス（ブリューメル）に相談する。プロのロックミュージシャンを目指す同級生のクリストフ（オーファーリム）の友人でもあるハネスはホモで、ひそかにクリストフに恋をしていた。サスキアは恋することより処女を失うことで頭が一杯で、クリストフがサスキアに好意を抱いていることを知らずにいた。そのことを知っているハネスはサスキアに他の男性をアレンジし、その間にクリストフを誘惑？しようとする。ギルは1997年に14才でスカウトされてBravo誌のフォト・ラブ・ストーリーの主役に抜擢された、歌手のアービー・オーファリームの息子。1998年にはアイドル歌手としてデビュー、しばらく音沙汰がなかったが、2003年5月に自作の曲を含めたアルバム「On My Own」をリリース。今回､ドラマの中で彼のアルバムに中から5曲披露され、ドラマのバンドのメンバーもオリジナルのバンドが出演している。（Mick)

'Ne guenstige Gelegenheit(1999) ★2004.06.02掲載

ネ・ギュンスティゲ・ゲレーゲンハイト

監督:ゲルノット・ロル

出演:ベノ・フュァマン、アーミン・ローデ、ヘルベルト・クナオプ、カール・クナオプ、レベッカ・イマヌエル他

キャンプ場でその日暮らしをしているゴスベルト（フュァマン）は、アフリカに移住したいと夢見ていた。金を作るために訪問販売をしに売春宿へ行く。その時、ギャングスターが売春宿で興奮のあまり心臓麻痺で死んでしまい、売春婦シャルロッタ（イマヌエル）は丁度出くわしたゴスベルトに頼んで死体を片付けてもらう。ゴスベルトは帰りに襲われて金をう奪われ、シャルロッタに助けられる。金の取り立てに来るギャングスターに追われ、やむなく企業の経営者ローレンツ・ケラーマン（ヘルベルト・クナオプ）を誘拐したゴスベルトとキャンプ場で暮らすアボ（ローデ）。ローレンツの共同経営者のハーゲン・ケラーマン（カール・クナオプ）は、これはいい機会だと会社独占のためローレンツを消そうと企てる。ローレンツはゴスベルトたちに協力し誘拐犯は何をすべきか教える。それぞれがそれぞれの立場で「こりゃいい機会だ」（ネ・ギュンスティゲ・ゲレーゲンハイト）とチャンスを利用するストーリーの繋がりと、ラストの逆転劇が面白い。(MICK)

Der Schuh des Manitu - Extra Large（2001）★2004.06.02掲載

デァ・シュー・デス・マニトゥ-エクストラ・ラージ

荒野のマニト

監督:ミヒャエル・ヘルビッヒ

出演:ミヒャエル・ヘルビッヒ、クリスティアン・トラミッツ、スカイ・デュ・モン（ト）、マリア・ボイマー、ヒルミ・ズェッツァ、

ティム・ヴィルデ、リック・カヴァニアン他

　　　　　　　アバハッチとレンジャー　　　　　　　　　　　　　　　　　　　サンタマリア　　　　　　　　　　　　　　ウッシー

コメディアントリオ、ミヒャエル・ヘルビック、クリスティアン・トラミッツ、リック・カヴァニアンがTVシリーズでヒットしたギャグと、カール・マイ原作のWinnetou/ヴィネトゥ（アパッチ）とWinnetou2（大酋長ヴネトゥー）をパロディー化した、コメディー。他に西部劇映画の有名なシーンもたくさん出て来る。(MICK)

Lammbock - Alles in Handarbeit　（2001）★2004.06.02掲載

ラムボック-アレス・イン・ハンドアルバイト

監督:クリスティアン・ツューベルト

出演:モーリッツ・ブライブトロイ、ルーカス・グレゴロヴィッツ、マリー・ツィールケ、エルマー・ヴェッパー他

表向きはピッツァリア「ラムボック」を営むカイ（ブライブトロイ）とシュテファン（グレゴロヴィッツ）。配達するものは、大麻を隠したピッツァ。ひと気のない森の一角に密かにマリファナプランツを植え大量収穫を試みる。プランツにたかるハダニを駆除するために、パイプのお店へ行きうろうろしているとアッヒムが声をかけてきた。アッヒムは自分もそれを栽培していて駆除の仕方を知っていると言ってプランツの植えてある場所へ案内してもらう。実は彼は薬物取り締まりの警察官だったのだ。カイとシュテファンのやり取り、セリフと話し方が噴出すほど面白く、何やら彼らは本当にマリファナを吸いながら、パッパラパーの状態で演技したそうです。日本じゃ演技中はアルコールはやらないと聞いてますが、ドイツって堂々とこういう事やっていいのでしょうかね？(MICK)

Juls Freundin　（2003）★2004.06.02掲載

ユールス・フロインディン

監督:カイ・ヴェッセル

出演:アネケ・キム・ザルナオ、ヤコブ・マッチェンツ、バーバラ・ニュッセ、アンドレアス・パットン、エスター・エッシェ、

イーヴォ・バオリッツ他

　　　　　　　　　　　　　　フェーベとユール　　　　　　　　　字を読む勉強をするフェーベ　　　　フェーベとダニエル

タイトルは「ユールのガールフレンド」となっていますがメインは25才の女性フェｰべ（ザルナオ）。フェｰべは文字の読み書きができないために、定職につけず、簡単な掃除のアルバイトもできず職を転々としていた。一人ぼっちだったフェｰべは、16才のユールに一目ぼれされ、話が合うので何度か待ち合わせをする。ユールはフェーベが文字の読み書きができないのを悟り、外に連れ出しては、物の名前をアルファベットで教えてくれる。ところが、フェｰべはユールの父親ダニエル（パットン）に一目ぼれし、ダニエルも再婚する予定があるにもかかわらず、フェーベと関係を持ち、二人がいっしょの所をユールに目撃される。ユールの重要な書置きが読めないフェーベは、必死に絵引き辞典で解読する。最後は、三角関係が円満に収まるというほのぼのラブストーリー。(MICK)

Gripsholm　（独、オーストリア、スイス/2000）★2004.06.02掲載

グリプスホルム

監督:セイヴィア・コラー

出演:ウルリッヒ・ネーテン、ハイケ・マカッチ、ヤスミン・タバタバイ、マルクス・トーマス他

　　　　クルト、リュディア、カールヒェン、カールヒェン　　ナチスの為に歌うビリー　ベルリンを去るクルトとリュディア

1932年、ナチスを嫌ってベルリンを離れ、恋人のリュディア（マカッチ）とスウェーデンのメルヘンの城「グリプスホルム」に滞在する作家のクルト（ネーテン）。休暇ということで、二人の友人の歌手ビリー（タバタバイ）とパイロットのカールヒェン（トーマス）も訪れ平和な時を過ごす。そうこうしているうちに、クルトはブラックリストに名前が載り、ドイツへ戻れなくなる。クルトの複雑な心境は、3人を混乱させる。ネーテンが演じるクルトの自伝の映画化。スウェーデンのＴＶシリーズ「長靴下のピッピ」でピッピ役を演じたインガー・ニルソンも出演している。(MICK)

Staeker als der Tod　（2003）★2004.06.02掲載

シュターカー・アルス・デァ・トート

監督:ニコラオス・ライトナー

出演:ヴェロニカ・フェレス、アオグスト・ツィルナー、アナ・ブリュゲマン、マルティン・ファイフェル、

ハンス・ヨッヘン・ヴァグナー、コルネリア・フロベス他

　　　　　母レーナに冷たくあたるユリア　　　　　ゲオルクは発狂しそうになる　　　　　母親に何が間違っていたのか問うレーナ

ディスコから戻らない14才のメラニー。捜索活動が打ち切られても、生きていることを信じて探しつづける母親レーナ（フェレス）、父親ゲオルク（ツィルナー）、そしてメラニーの妹ユリアのそれぞれの心境を描写する。

ユリアは、いつも誉められていた優秀な姉がいなくなったことで、自分が父親に認めてもらえるように良い成績をとるが、ゲオルクの心はもはや家族の元にはなく、犯人への恨みと娘を失ったショックで抜け殻のようになってしまった。レーナは、悲しみを乗り越えて仕事につき、二人を励ましながら新しくやり直そうとするが、学校をサボってぐれるユリア、普通の生活ができなくなったゲオルクと、家族はバラバラになってしまう。傍から見たらパーフェクトな家族が、メラニーの死をきっかけに、家族同志をつないでいたもの（父親の娘に対する期待、妹の姉に対する敵対心など）がプッツリと切れて、正常だった夫婦の愛情にも影響を及ぼし、親子の関係も遠ざかってしまう。タイトルの「死より強く」生きようとしたのはレーナだけだった。(MICK)

Engelchen flieg　（2003）★2004.09.26掲載

エンゲルヒェン・フリーク

監督:アドルフ・ヴィンケルマン

出演:ウーヴェ・オクセンクネヒト、コリナ・ヴァイルハルツ、マルレーネ・ヴァイルハルツ、モーリッツ・ヴァイルハルツ他

　　　　　　　　　　車椅子の操作を教える　　　　　　　　　　　朝食の風景　　　　　　　　　エンジェルちゃんの夢がかなう

見る前に解説を読んだので、涙なしに見れませんでした。主演の女優コリナ・ヴァイハルツの実の娘、マルネーネちゃんとその弟のモーリッツ君が実の親子を演じる実話。脚本はコリナの夫ヴェルナー・タールで、ドラマでは家族と深い付き合いのあるオクセンクネヒトが父親役を演じている。出産時の医師のミスで、パオリーン（マルネーネ）は全身不随の体で生まれてきた。臍帯が赤ちゃんの首に絡まり長時間酸素が脳に行かなかったのが原因なのだが、病院側は、話し合いで事を済まそうと、「身体障害者手当てを受けるほうが、病院を訴えるよりお互にとっていい」というのである。家族の気持ちは、それではすまされないし、一生車椅子生活を送らなければならないパオリーンに対して何の詫びもなく、誠意を示すこともないのである。ドラマでは、実際の生活がそのままホームビデオ撮りのように撮影されて、パオリーンの様子や24時間付き添う保護者の大変さがひしひしと伝わってくる。

世話する人たちは疲れきっているのだが、それでも愛情を注いで、パオリーンは愛情をいっぱい受けてすくすくと育っていく。パオリーンの夢は自由に大空を舞うこと。ハングライダーに乗ることで夢が実現する。(MICK)

Kuess mich,　Kanzler　（2003）★2004.09.26掲載

キュス・ミッヒ、カンツラー

監督:ウルリッヒ・シュターク

出演:ロベルト・アトツォルン、アンドレア・サヴァツキ、ハンス・ツィッシュラー、ウルズラ・アンダーマット、フローリアン・フィッツ他

ミラと首相ベン・ビショッフ

まぁ、現実には絶対にありえない話だけど・・・首相（アトツォルン）が離婚の危機にさらされ、憂さ晴らしにバイクに乗って館を抜け出し、ロシア人のミラ（サヴァツキ）と知り合い、恋に落ちる。庶民から見た政治に対する批評を知り、庶民の立場で物を見ることにより、政治のあり方を改良して、うまくドイツをまとめてくれるのだが・・・「プリティー・ウーマン」的ラブコメディー。(MICK)

Falsche Liebe　（1997）★2004.09.26掲載

ファルシェ・リーベ

監督:ズィビレ・ターフェル

出演:アンドレア・サヴァツキ、スザンネ・ボルマン、ディーター・ランドゥリス、他

　　　　　　　　　　　　　ジェニーに何があったのか　　　　　　　　二股をかけて親子を騙すヨナス

離婚して娘のジェニー（ボルマン）と二人暮らしのイヴォンヌ（サヴァツキ）は、ある朝、警察から呼び出される。昨夜、ジェニーがガソリンスタンドのストアに数人と強盗に入り、スタンドのオーナーは殺され、他の仲間は逃げたがジェニー一人だけ捕まった。ジェニーは警察にも母にも一言もしゃべらない。イヴォンヌは娘が誰かをかばっているのだと思い、警察に内緒で、一人で探り始める。仕事に追われて娘を構ってあげられなかったため、ジェニーの友人たちのことも知らずにいたイヴォンヌはあちこち聞きまわり、自分が知らない娘の才能などを発見する。ジェニーは家に戻ってきても何も話してくれない。謹慎中なのに勝手に家を抜け出し保護されたり、ことあるごとに反抗するのでイヴォンヌは疲れきっていた。そのため、聞きこみの為に寄った、ジェニーが出入りしていたアーティストがたむろするお店のオーナー、ヨナス（ランドゥリス）のやさしさに心を許す。だが、ヨナスはジェニーの恋人だったのだ。この愛が本物でないと知ると、ジェニーはすべてを話し始めた。(MICK)

Bella Martha　（独、スイス、オーストリア/2001）★2004.09.26掲載

ベラ・マータ

マーサの幸せレシピ

監督:ザンドラ・ネッテルベック

出演:マルティーナ・ゲデック、セルジオ・カステリット、マクスィーメ・フェレステ、スィビィル・カノニカ、

カティア・シュトゥト、アオグスト・ツィルナー、他

　仕事の後、マリオの作った食事をいらないと断るマータ　　　　　客に食って掛かるマータ　　　　果たして、マータはリーナ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　の母親代わりになれるのか？

「ベラ・マータ」は「ラン・ローラ・ラン」に次いでＵＳＡで大ヒットしたドイツ映画で、主演のゲデックの演技は好評でドイツ映画賞（資料には詳しく書いてないのですが）を受賞した。ハンブルクの一流レストランの女性シェフ・マータ（ゲデック）のすべては「料理を作る」こと。客にどう接していいのか分からないので、文句を言う客に食ってかかり経営者を困らせる。人とも付き合わず、友達もない孤独な気持ちも料理を作って忘れようとするが、マータには「人生のレシピ」が必要なのだ。そんなある日マータの姉とその娘リーナ（フェレステ）が事故に合い、姉は亡くなってしまう。マータは姉から聞かされていたイタリアに住むリーナの父親とコンタクトが取れるまで、リーナを引き取ることにした。ショックで食が進まないリーナに、マータは最高の材料を使って料理を作ってあげるのだが、リーナは口にしてくれない。リーナが必要なものが何であるのかがマータには分からないのだ。心身ともに疲れきっているマータ、調理場にイタリア人のコック・マリオ（カステリット）が加わった。マリオは、人との接し方が上手で、仕事もテキパキと、しかも心をこめて料理を作り、調理場のみんなに好かれる。そんなマリオをマータは気に入らないのだが、リーナはマリオに心を開いていき、食も進んできた。マータはその時初めて「ありがとう」と言えたのであった。(MICK)

Bei huebschen Frauen sind alle Tricks erlaubt　（2004）★2004.09.26掲載

バイ・ヒュプシェン・フラオエン・ズィント･アレ・トリックス・エァラオウプト

監督:ペーター・シュタオホ

出演:マティアス・シュロー、ヘニー・レーンツ、マヌエル・コルテツ、ヘルムート・ツィール、アルフォンソ・ローザ、他

　　　　うそをついたダニエルと終止符を打つハナ　　　　　　マークとダニエル　　　　　　恋敵ヴィクトァとダニエル

ダニエル（シュロー）は、恋人のハナ（レーンツ）の家に招待され、夏休みをハナの祖母の住むベイエルン地方で過ごすように話が進められる。ダニエルはどうにか断る方法はないものかと、友人のマーク（コルテツ）に相談する。ダニエルの父（ツィール）は不動産屋で、イビザ島に売りに出すための修理が必要なバンガローを所有しているが、その「バンガローの修理をするので」と断ればいいとマークが提案する。ハナは、せっかくの夏休みなのに、ダニエルが働かなくてはならず、自分は休暇をとる事を申し訳なく思っていた。ダニエルとマークは早速イビザへ飛び、現地の人（実は詐欺師）に仕事を任せて、自分たちは観光客で賑わうビーチで休暇を満喫する。ハナは、祖母がけがで入院したためバイエルンへ行けなくなり、その代わり、ダニエルを驚かせようと友人と二人でイビザへ飛ぶ。そこでハナが目撃したものは、女性とふざけあうダニエルであった。ハナはダニエルがうそをついたことで二人の間に終止符を打つ。ダニエルはハナを引っ掛けようとする女たらしのヴィクトァ（ローザ）の本音を知り、ハナの信頼と愛情を取り戻すために、あれこれ尽くすがやることなすことうまくいかず、ハナとの間は広がるばかり。さわやかなラブコメディー。ドイツ人に人気の休暇の目的地イビザの様子も見ることができる。(MICK)

Asterix und Obelix: Mission Kleopatra　（独、仏/2002）★2004.09.26掲載

アステリックス＆オーベリックス・ミスィオン・クレオパトラ

ミッション・クレオパトラ

監督:アラン・シャバ

出演:ジェラール・デパデュー、クリスチャン・クラヴィエ、クロード・リッシュ、ジャメル・ドウブーズ、アラン・シャバ、

モニカ・ベルッチ、ジェラール・ダーモン、他

　オーベリックス、アステリックス、ミラクリックス、ヌメロービス　　　　　　　ユリオス　　　　　　　　　クレオパトラ

フランス映画最高の制作費をかけて作られた、コミックスの映画化、フランスでは大ヒットした。コミックスのアニメは何本も作られているが、こちらもキャラクターやしぐさしゃべり方までコミックに似せて作られた。この映画で使用された衣装はオークションに出され収益金は寄付された。ストーリーは、コミックスの通りで、クレオパトラ（ベルッチ）とユリオス・ツェーザー（シャバ）の愛の賭けのために、クレオパトラから宮殿を3ヶ月で造るように命じられたヌメロービス（ドウブーズ）は、完成しなければワニの餌になる・・・しかし人力では無理だと、途方にくれていた。「これは魔法の力を借りるしかない」と、小さな時に聞かされた「魔法の飲み物」作るミラクリックス（リッシュ）を尋ねて、ガリアー族の地を訪れる。当然、アステリックス（クラヴィエ）とオーベリックス（デパデュー）と愛犬のイーデフィックスもお供することになった。魔法の飲み物の力を借りて、馬鹿力がついた作業人たちによって、建築が進められる。宮廷の専属建築家（ダーモン）は、自分が命じられなかったのが面白くなく何かと邪魔をする。（MICK)

Famillie auf Bestellung　（2004）★2004.09.26掲載

ファミリエ・アオフ・ベシュテルング

監督:ウルス・エッガー

出演:ハイケ・マカッチ、パトリック・ラーポルド、カール・マルコヴィッチ、タダオス・ライヒ、他

遺産を得るためにエーファに仮の結婚をしてくれと持ちかけるアレックス

舞台はウィーン。広告会社に勤めるエーファ（マカッチ）は離婚して息子のヨナタンとアパート暮らし。値上げされる家賃、生活も厳しくヨナタンのベビーシッターもお願いできず、ヨナタンはエーファの会社で過ごすこともしばしばあった。エーファの同僚のアレックスは大の子供嫌いで、ヨナタンのことでエーファに文句を言う。アレックスは恋人が結婚したいとか、子供が欲しいというと、どうも引いてしまうのだ。アレックスの叔父が亡くなり、アレックスは遺産を相続することになったのだが、遺言状には、「アレックスが32才の誕生日までに結婚して子供がある場合のみ相続できる」と条件が書かれていた。あと7ヶ月内に結婚して、しかも子供を作るのは無理。アレックスはエーファに事情を話して、「遺産を受け取るまで、仮の結婚をしてくれないか?」と頼み込む。エーファは最初は断るが、その遺産を半分もらうことで承諾する。生活が少しは楽になると聞いてヨナタンもいっしょに演技をすることになった。アレックスはヨナタンに接しているうちに自分の子供時代を思い出し、何で子供嫌いになったのか分かってきた。少年時代の父親に対するいやな思い出を、同じ境遇の子供を見ることによって良い方向に塗り直して、ヨナタンの父親としてふさわしい自分になりたいと思うのであった。ラブコメディー。(MICK)